相続時精算課税制度を非課税と誤解している人がいます

生前贈与の形を取りつつ、相続時に相続税として課税する制度があります。

しかし、贈与の非課税制度であると認識している人がいます。

税金がかからないという誤解をしているので、深掘りし解説します。

 

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相続時精算課税制度

まず、結論から申し上げますと、相続時精算課税制度は、非課税の制度ではありません。

国が、高齢者の手元に滞留しているお金を世の中に流通させるために作った制度です。

高齢者は、お金を使う人が少なく、その為、高齢者の手元にある資金が貯まっています。

この手の数字に、精度を求めるのは困難と思いますが、ある証券会社の2021年のデータによれば、個人資産の現金は、1000兆円を超えている、としています。この他に、投資商品を所有しているということです。

 

相続時精算課税制度をわかりやすく!非課税ではありません

バブル崩壊の日本で、景気が戻らず、苦労しているとき、その時既に、実は景気は悪いが、お金は無いわけではなく、高齢者世代が保有していることが公になりました。

高齢者の手元に滞留しているお金を、無くなったときではなく、今すぐに少しでも世の中に流通させようとする政府の施策の一つです。

制度改正のたびに、お金を使える範囲が、不動産売買に関してだけであった時と、勉強に関する資金としての提供もOKになったり等と、変化をしてきています。

施行されたのは、平成15年でした。

 

この制度を利用すると、生前贈与の形を取りながら、相続が発生したときに、相続税として、税金の精算をすることが出来ます。

相続税は、法定相続人の数による控除額と遺産額によって、細かく税率が分かれています。

しかし、生きている間に、親から子や孫に資金を分け与えるのは、それまでは贈与とされていましたので、贈与税の非常に高い税率で計算する必要がありました。

簡単に言えば、生前贈与の形で資金を与えながら、相続税で計算をし、納税をするということです。

詳しくは、下記のリンクから「相続税の税率と計算について」をご参照下さい。

 

対して、贈与税は、例えば、金額を1,000万円と仮定しますと、税率は40%、控除額は125万円です。

相続税の対象とれらば、基礎控除後の金額が1,000万円ならば税率は10%、この金額に応じた控除額は0円です。

 

相続時精算課税制度のメリットとデメリット

相続時精算課税制度のメリットは、税金がかからない非課税制度であると、誤解している人もいるように、資金をもらっても、すぐには税金を払わなくて済むというメリットがあります。

また、相続税の計算対象となれば、基礎控除3000万円プラス法定相続人の数かける600万円という控除額があります。

もし相続人が、妻と子供2人のケースであるなら、基礎控除の額は、前述の計算により、全ての遺産額が、4,800万円まで控除されます。

そして、相続税の税率も安く設定されています。

 

まるで、いいこと尽くしのような相続時精算課税制度ですが、デメリットもあります。

注意が必要になりますのは、この制度を利用することで、以降、同じ相手からの暦年贈与を受ける事が出来なくなります。

暦年贈与とは、年間110万円までなら非課税という制度です。通帳などに金銭の授受があった記録を残す必要はありますが、暦年贈与は、相続時に計算するなどという制度ではなく、単純に1年間に110万円は、非課税になるということです。

同じ相手でなければ、直系親族であれば、利用することは出来るので、おじいちゃんとおばあちゃんのそれぞれから、別々の制度で資金を受ける事は出来ます。

 

 

 

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