ノロウイルスの特徴ってなに?知っておきたい感染症とは|現役看護師が解説

人によっては季節の変わり目になると、体調を崩してしまう人も多いといわれています。

そこで、冬にかかりやすい感染症のひとつである、ノロウイルスの特徴について、現役看護師の<にしの>が解説していきたいと思います。

もちろん、病院に行ってきちんと診断を受けることが必要です。

ただ、ノロウイルスの可能性があるのか、ある程度の見極めができると、病院に行く前までの対処の仕方が変わると思いますので、解説いたします。

 

 

目次

ノロウイルスの特徴といったらこの症状!

ノロウイルスの特徴といったらこの症状!

 

あなたはノロウイルスにかかった、と聞いたらどんな症状を思い浮かべますか?

大体の人は特徴として、下痢と嘔吐と答えますね。

 

そのとおりではあるのですが、より特徴を捉えた症状があります。

胃をひっくり返したような強い吐き気が突然に・急激に起きる

バケツをひっくり返したように大量で頻回の下痢

といったほうがわかりやすい特徴かもしれませんね。

 

他には、強い腹痛と37~38度程度の発熱という特徴があります。

通常であれば1~2日程度で症状は治まります。

 

ノロウイルスにかかったとしても、インフルエンザと違って、何日も登校・出勤停止ということはありません。

症状が治まったら登校や出勤を再開してもよいといわれています。

 

もし、ノロウイルス感染症にかかってしまったら、消化に良いおかゆなど栄養をとることと、下痢や嘔吐で脱水となってしまう可能性があるのでしっかりと水分を取る必要があります。

 

また、トイレが2つあるお家ならば、感染している人としていない人のトイレを分けたり、トイレを流すときにふたをして、ウイルスが周囲に飛び散らないように注意する必要があります。

ノロウイルスには、突然の嘔吐が特徴ですが、処理する時はしっかりと手をカバーして、塩素系の漂白殺菌剤でしっかりと殺菌して二次感染を防いでいきましょう。

 

 

 

他にノロウイルスの特徴ってなに?

他にノロウイルスの特徴ってなに?

 

ノロウイルス感染症とは、小さなお子さんから、高齢者といった幅広くの年代に急性的な胃腸炎を引き起こしてしまう、ウイルスによる感染症のことを言います。

ノロウイルスは、特に冬に流行っているイメージを持ちがちですよね。

 

しかし、ノロウイルス感染症の特徴のひとつとして、ノロウイルスによる胃腸炎は一年を通して発生している感染症であるといわれているのです。

ノロウイルスに感染してしまう例としては、たべもののカキが関与しているといわれており、食中毒のひとつともいわれています。

(参照:東京都福祉保健局 「気をつけようノロウイルス」)

 

また、ノロウイルス自体にも特徴として、

・アルコールなどの消毒剤や、熱に対しての抵抗力がほかのものより強い

・感染力が非常に高い

・一度かかったとしても、何度も感染してしまう

 

以上の3つがあげられます。

 

ノロウイルスの特徴は、非常に感染力が高く、体内にたった10個入っただけでも感染してしまうといわれています。

食中毒菌のひとつであるウェルシュ菌では100万以上の菌の量がないと発症しないため、単純に比較しただけでも感染力が強いことがわかります。(ウェルシュ菌とはなんだ?と思った方は、食中毒の原因は菌?の記事を参照ください)

 

また、食中毒菌を死滅させるときの温度よりも高温で加熱しない限り、ノロウイルスは死滅しません。

おおよそ85~90度の高熱で、90秒以上加熱する必要があることも特徴といわれています。

 

このように紹介してしまうと、高熱で殺菌できるんだ!と思ってしまいますが、家庭の調理では中々90度近くの高熱で1分間も加熱するというのは難しいといわれています。

カキもそれだけ熱を通してしまっては、ぼそぼそとしておいしくなくなってしまいますね。

 

 

 

ノロウイルスの原因

ノロウイルスの原因

 

ではなぜノロウイルスにかかってしまうのでしょうか?

先ほどお伝えしたように、たべもののカキの関与が強く疑われています。

ノロウイルスにかかってしまう原因としては、水や、ノロウイルスに汚染されたカキなどの二枚貝が原因であるといわれています。

 

しかし、カキなどのすべての二枚貝がノロウイルスを持っているわけではありません。

貝が住んでいるところの海が、ノロウイルスに汚染されてしまうことで、カキなどの貝がノロウイルスに汚染されてしまいます。

それを食べてしまうことで、ノロウイルスによる胃腸炎を引きこしてしまいます。

 

もうひとつ、ノロウイルスにかかってしまう原因としては、ノロウイルスに感染してしまった人のうんちや吐いてしまったものを触ってしまったときです。

 

ノロウイルスは、人の腸の中で増えていくウイルスです。

腸にいるウイルスが逆流して吐いたものに混ざったり、腸を通過することでウイルスがうんちに混ざります。

 

突然吐いてしまったとき、その吐いたものを処理するときに、手袋などで手をカバーしたり、処理した後十分に手洗いをしないと、処理をした人の手にノロウイルスがついてしまいます。

ノロウイルスに汚染された手で調理をしたり、手づかみでなにか食べ物を食べてしまうと、二次感染で、ノロウイルスが広まってしまうのです。

 

 

 

ノロウイルスってとても感染力が高いだけではなく、強烈な症状を引き起こしてしまう感染症だという特徴をもつことがご理解いただけましたか?

せっかく冬になるにつれて、さまざまなイベントやウインターレジャーなど楽しみなことが目白押しなのに、ノロウイルスにかかってしまっては楽しめるはずのものが楽しめなくなってしまい、元も子もありません。

また、ノロウイルスの怖い特徴は二次感染でかかってしまうことも多いことです。

お母さんは、特に気をつけなければ家族全員でつらい思いをしなければならなくなるので、より注意が必要です。

お伝えしたノロウイルスの特徴を踏まえ、ノロウイルスにかからないように気をつけていきましょう!

以上、現役看護師の<にしの>が解説いたしました。

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