11月1日、日本の女子プロ野球で、36人の一斉退団が発表された。
一斉に36人もの選手が辞めるだなんて、一体どんな原因があるのか。
何もないわけがないはずである。
調べてみると、出てくるのは、運営と選手側の違和感。
今女子プロ野球界で何かが起きてる|36人一斉退団は何かの前兆なのか
【36人退団 女子プロ野球に何が】https://t.co/4Gg1iCl85w
今月1日、日本女子プロ野球で36選手の大量退団が発表された。女子プロ野球に一体何があったのか。かつて女子プロ野球でプレーしたAさんに話を聞いた。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) November 10, 2019
11月1日、前述したとおり、4チームから、36人の選手が一斉退団をしたのである。
一体、何が起きているのか。
何も起きずに、36人の選手が一斉に退団するはずはない。
退団する選手は次の通り
京都フローラ
田中朋子コーチ、厚ヶ瀬美姫(元日本代表)、三原遥、森若菜、大串桃香、中村茜(元日本代表)、三輪裕子、小西美加(元日本代表)、シェー・ユー・イン
埼玉アストライア
大山唯監督、山崎舞コーチ、田口紗帆、山崎まり、加藤優、一尾星吏夏、磯崎由加里(元日本代表)、只埜榛奈、谷山莉奈(日本代表)、泉由有樹、山口千沙季、今井志穂、御山真悠、甲斐田陽菜、太田あゆみ
愛知ディオーネ
碇美穂子監督、大澤靖子コーチ、岩見香枝、前田桜茄、奥村奈未、三浦由美子、海老悠、久保夏葵、ヂェン・チー、堀田ありさ、松谷比菜乃、里綾実(日本代表)、榊原梨奈、佐藤千尋
レイア
川崎ひかるコーチ、石黒貴美子、岡田桃香、青木悠華
一斉退団の理由は何?
一部の選手の話では、現在正社員の選手は、わかさ生活から、2択を迫られたとのこと。
正社員での雇用を選ぶか、NPBのようなプロ契約を選ぶか、です。
そして、いずれかを選択させるが、プロ契約を選択したものには、来季の構想にないと告げるという、なんとも理解ができない状況です。
これまでも、プロからアマへ流れる選手は、多かったが、今回の一斉対談でも、その傾向が強いようだ。
選手としての能力で評価を受けるということは少なく、メディアへの露出が多い人がいれば、試合に出せと指示が来る。
つまり、あくまでも、わかさ生活の従業員として、プロ野球をしているというように見える。
オーナー会社は、なんと1社?!
女子プロ野球4チームのオーナー会社は、実は1社しかないことをご存知だろうか。
それは、サプリメントで有名な「わかさ生活」です。
わかさ生活が4チームのオーナーなのです。
そして、さらに驚いたことがある。
男子のプロ野球は、NPBがリーグを統括し、各球団が所属する形態となっている。
女子プロ野球にも、NPBに相当するリーグ運営会社が存在する。
それは、JWBL(日本女子プロ野球機構)。
しかし、実は「わかさ生活」が株主である法人なのです。
2009年8月に、設立されている。
全てが、「わかさ生活」で組織されているのです。
逆に、発足から10年、よくも支え続けられたものです。
新規参入の障壁
このわかさ生活一色の状態を変えたいという声もあるとの話だが、現実はそれを拒んでいるという話も、漏れ聞こえてくる。
チームの一つを「わかさ以外」の資本が買収して、リーグ参加の意向を示した時に、結果的には、拒否したというのである。
表向きは新規参入を呼びかけているものの、実は新規参入を拒んでいる。
それは、「わかさ生活が一番」を変えることができないからだろう。
現在の日本女子プロ野球機構(JWBL)の代表理事は、元わかさ生活の従業員だそうだ。
これでは、「わかさ一色」からの脱却は、困難だろうと思われる。
日本女子プロ野球機構(JWBL)
2010年に、株式会社わかさ生活 角谷 代表取締役により、女子プロ野球リーグを創設した。
実体は、わかさ生活の私設リーグであり、リーグ創設した角谷わかさ生活代表取締役は、2019年においてJWBL名誉理事でもある。
角谷代表取締役は、3月の会見では、今年集客数が倍にならなければ運営から撤退すると発言している。
しかし、実体は今期日程の3分の2を消化した時点で、動員数は約4万人。
昨年同時期に、比べると、約2万人の減少。
角谷名誉理事の今年の集客数が倍になるということは、とても現実的ではない数値目標です。
それは厳しすぎると思う面もあるが、実態がわかれば、無理のないこととも思える。
1企業が4球団の維持をしつつ、リーグの運営もしている。
その経済的負担は、想像を遥かに超えている。
わか生活は、ブルーベリーを中心としたサプリの会社です。
わかさ生活は、創業21年になる、サプリメント事業が本業の会社です。
2016年12月の売り上げは164億円であり、逆によく10年も支えてもらえたものだと、感じる。
リーグが残る道は、わかさ生活が、「わかさ一色」をやめ、新規参入を許容することしかないのでないか。