20年1月8日のダイヤモンド・オンラインで取り上げられた「ファミマの本部社員による無断発注がおきていた」という記事があります。
「やはり」という印象です。
セブン-イレブン・ジャパンで昨年発覚した、本部社員による「オーナーに無断で発注する」事件があります。
セブン−イレブンだけが、特別なはずはない、と思っていましたら、「やはりの発覚」。
ファミマでも無断発注事件は起きていた
ファミリーマートでも、セブン−イレブンと同じく、本部社員による、無断発注が行われていたことが発覚した。
2019年に不祥事が続いたセブン−イレブンであったが、その中の一つが、本部社員による「オーナー無断発注」であります。
本部の厳しい圧力の中で、社員が苦しまぎれに、働いたものといわれています。
セブン−イレブンでは、社員2人を懲戒処分にしていますが、実際にはもっとありそうです
ファミリーマートは、現在サークルK・サンクスを含めて、ファミリーマートグループの店舗数は、17,600店舗。
1位のセブンイレブンの国内店舗数は、20,904店舗であり、ファミリーマートは、国内コンビニエンストアチェーンとしては、第2位の規模となる。
組織が大きくなると、やはり同じことが起きる。
セブンイレブンの本部社員による「無断発注問題」が、表面化したときに、ファミリーマートの澤田貴司社長は、次のコメントしている。
私が経営している中では、無断発注は起きていない。
しかし、組織が大きくなるほど、社長は現場から離れ、実態を知らない状況になる。
今回もそのとおりに起きている。
「どこのコンビニチェーンでも起きている」といわれていた通りの結果となった。
ファミマ・オーナー「本部社員が商品の発注方法をおしえないまま、無断発注を繰り返していた」
ファミリーマートの西日本加盟店のあるオーナーのコメントが先の言葉です。
コンビニチェーンの多くが、コンビニが開業する当初から、本部社員が経営指導を行います。
スーパーバイザーといわれます。
そのスーパーバイザーが、商品の発注方法をきちんと教えず、無断発注を繰り返していた、という驚くべき内容です。
よく知られたことだが、コンビニの加盟店は、発注した商品の売れ残りを買取る仕組みがある。
スーパーバイザーは、自分の担当する店の売上を伸ばす事を優先的に考え、店の買取負担には目をつぶって無断発注を繰り返したものと思われる。
しかし、このスーパーバイザーだけが責められるのだろうか。
スーパーバイザーによっては、「上からの数字は守らないといけない」という圧力の中で、今回の無断発注の道は選ばず、売れなかった時は、スーパーバイザーが自腹で買い取る事例もある。
本部からの目標必達命令と現場オーナー・店長との間で、心が壊れていくスーパーバイザーの声は、たくさんある。
毎日発注させる本部と、在庫があるのに、発注したくないオーナーとの間に挟まれて、壊れていくスーパーバイザーは多い。
二人のスーパーバイザーも無断発注
先の西日本のファミオーナーのお店では、問題の多かった最初のスーパーバイザーに代わり、二人目の本部社員が担当することになる。
しかし、二人のスーパーバイザーもまた、無断発注をした。
本部の上司にクレームを入れるが、十分な対応はされなかった。
そのため、19年夏に、本部に対して、刑事告訴をする考えでいることを伝えると、手のひらが返った。
やっと謝罪に現れても、「オーナーを支援するため」と意味不明な説明をしていたらしい。
全ては、本部が売上高・発注数にこだわって、スパーバイザーを締め付けた結果です。
昨年のセブンイレブン社長の矛盾するコメントにも現れている。
「ノルマはない」
「その社員は数字のプレッシャーがあったのではないか」
ノルマがなければ、数字のプレッシャーがあるはずはない。
その矛盾に気づかず、セブンイレブン社長は、コメントしていた。
ファミマも然りだろう。
「ファミリーマートでは、そんな事は起きない」といっていたのに、お店の経営指導をすべきスーパーバイザーが、発注方法をきちんと教えず、無断発注を繰り返していたのです。
コンビニ業界の闇を見た気がします。